AI−Labo(エーアイラボ)

体外受精において、受精卵(胚)の状態をどのように観察・評価するかは重要なテーマです。従来、胚の評価は培養士が顕微鏡下で行うVeeck分類やGardner分類といった形態評価が中心で、評価者の経験に頼る部分がありました。

近年、タイムラプス(インターバル撮影)技術とAIによる画像解析技術の進歩により、胚をインキュベータ(培養器)から取り出すことなく発育の過程を継続的に観察し、その情報を評価の参考とする取り組みが広がっています。培養環境の外に胚を出さずに観察できるため、胚への負担を抑えながら多くの情報を得られる点が特徴です。

当院では、AIによる画像解析技術を応用したタイムラプスインキュベータを導入し、体外受精を受けられるすべての患者様に追加料金なしでこの培養環境をご提供しています。

AI機能を搭載したタイムラプスインキュベータ1.Geriジェリ(メルクセローノ社)

AI機能を搭載したタイムラプスインキュベータ Geriジェリ(メルクセローノ社)

AI (Eevaイーバ)がタイムラプス(インターバル撮影)画像を活用し、受精卵(胚)の発育を自動的に継続観察して、胚の評価に関する情報を提供します。医師・培養士はこの情報を参考のひとつとして、胚の評価を行います。

当院では、すべての患者様に追加料金なしでAIによる良好胚の判定を行ってまいります。(AIは3日目までの胚発育状況により良好胚を判定します。原則4日目以降は通常のインキュベータによる培養となります。最終的に移植する胚は、AIの情報を参考に医師が判断して決定します。)

ロボット技術による全自動胚凍結機2.Gaviギャヴィ(メルクセローノ社)

ロボット技術による全自動胚凍結機 Gaviギャヴィ(メルクセローノ社)

全自動で急速ガラス化法を行い、未受精卵や胚を凍結します。操作の個人差を抑え、一定の手順で安定した胚凍結を行うことを目的とした装置です。

凍結された胚は密閉された状態で保管されます。

※機械の状況などにより従来のマニュアル操作での凍結とさせていただく場合がございます。(その場合も料金は変わりませんのでご了承ください)

Piezoシステムを用いた顕微授精3.Piezo(ピエゾ)システム(プライムテック社)

Piezoシステムを用いた顕微授精 Piezo(ピエゾ)システム(プライムテック社)

先端がフラットなガラス管を用いて、Piezo素子という特殊な装置で微細な振動をかけることにより卵子の膜に穴を開け、そこから精子を1個注入する方法です。

先端の尖ったガラス管で卵子の膜を穿破する方法に比べ、卵子にかかる物理的な負担が少ないとされている手法です。

ICSI操作例

精子自動解析装置4.SMAS(ディテクト社)

精子自動解析装置 SMAS(ディテクト社)

SMAS(Sperm Motility Analysis System)は、高精細カメラとAI (従来製品よりも強化されたソフトウェアアルゴリズム)で、精子の数と運動量を自動的に解析します。

精子の運動性を客観的な数値として評価するための装置です。

※機械の状況や精子の状態などにより従来の目視による精液検査とさせていただく場合がございます。(その場合も料金は変わりませんのでご了承ください)

当院では原則、すべての患者様に追加料金なしで上記の全技術を提供してまいります。

IVF管理システム5.Wish(ティー・エム・アールシステムズ社)

AI-Labo開始に伴い、2013年より新たに登場したIVF管理システムを導入します。

体外受精の情報を一元管理し、より正確で多くのわかりやすい情報を患者様に提供してまいります。

従来から運用しております取り違え防止システムも一体化され、バーコード照合による取り違え防止機能を備えた体制で運用しております。

培養管理

充実した培養管理機能。

  1. 採卵準備~採卵~受精~培養~移植(または凍結)、融解準備~融解~移植(または再凍結)
  2. 移植後経過管理
  3. 顕微鏡画像の取り込み及び管理

凍結保存管理

液体窒素凍結タンクでの、胚・精子の保存管理機能。

  1. 保存場所の管理
  2. 保存期間管理

取り違え防止

バーコードを使用した検体の取り違え防止機能。

  1. 患者と容器
  2. 関連容器の照合
  3. 凍結タンクからの取り出しの照合